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それぞれのメリットとデメリットを考える

2014/12/05 12:33

師走に入り、グッと寒くなりましたね。

昨日は小雨も降りe読書ラボを訪れる来場者もまばらでしたが、端末選びにとても熱心な方とお会いすることができました。

初老の男性がSONYのデジタルペーパーをご覧になっていたのでお声をかけた所、「これまではスマホで電子書籍を読んでいたけれど、画面が小さいし、目も痛くなってきたので電子ペーパーに変えようと思ってね」とお話し下さいました。

さらにお話をお聞きすると、いくつもの電子書籍ストアでアカウントをお持ちで、各アプリケーションや液晶端末、電子ペーパーについても詳しく、お話をするうちに、それぞれのメリットやデメリットが浮かび上がってきました。

メインでお使いの電子書籍ストアはhonto、「最初に使った感じがよかったのか、hontoで買った書籍が多いんだよね」との事。そこで、電子ペーパーを採用している電子書籍専用端末は、各端末で利用できる電子書籍ストアが限られており、KindleであればAmazonのKindleストア、SonyのReaderであれば紀伊國屋書店BookWebkoboであれば楽天kobo電子書籍ストア powered by 楽天ブックスであり、hontoで購入した電子書籍は電子ペーパーを採用している端末で読むことはできないとお伝えしました。不便を感じているのは目が疲れる事でしたので、改善案として、お使いのスマートフォンの液晶画面の明るさを下げる、電子書籍アプリケーションの設定で背景をベージュや黒に変えてみてはいかがでしょうか、と提案しました。

しかし、あまりよい反応ではなかったのでさらにお話しをお聞きすると、「三省堂で店頭販売されているLideoを見てきたら、通信料の負担なく電子書籍を購入できると聞いたので、いいなと思ってね」と。確かに、Lideo、Kindle Wi-Fi+無料3Gは、最初から3G回線がついており、端末の購入後は利用者が通信料を負担しなくてすみます。その一方、「Wi-Fiがあればスマホからテザリングで繋げるし、海外では端末についている3Gは使えないよね」と。頻繁に電子書籍ストアを見たり、ダウンロードするのでなければ、3G回線がついている必要はないかもしれませんね、と来場者が必要とする条件から3G回線はなくなりました。

ここまで、お話をしながら展示しているiPadを利用して必要な情報を調べていたので、来場者もiPadに興味をお持ちになり、iPad miniを指して「この端末の値段はどれくらいなんだろう」とおたずねになりました。Appleのサイトから確認すると、最新のiPad mini3は42,800円(税別)〜、高いねという反応でした。最近Amazonから発売された電子ペーパータイプのKindle Voyageは約2万円ですが、電子ペーパーを採用している端末の多くは1万円以下で販売しており、液晶端末と比べてお値打ちと感じられます。

来場者は電子ペーパータイプの端末を魅力的に感じているようでしたが、問題はhontoでこれまでに購入した電子書籍をどうするか…ここは割りきって、hontoで購入した電子書籍はこれまでどおりスマートフォンから読む、新たに電子ペーパータイプの端末を購入したら、今後はその端末で購入できる電子書籍ストアにシフトする、ちょっと複雑でもったいないですが、いかがですかと提案しました。

すると「夏目漱石の作品とか、本で読むと分厚い『ドグラ・マグラ』も読んだんだよね」と、それらは著作権の保護期間が満了しており、青空文庫で無料公開されている作品でした。そこで、青空文庫で公開されている作品であれば、多くの電子書籍ストアで無料ダウンロードできるので、新たに利用する電子書籍ストアでも読めますねと、お伝えしました。

30分程じっくりとお話をお聞きしながら、できる限りの情報をお伝えしたのですが、新たに利用する電子書籍端末をどれにするか男性は決めかねるようで、「もうちょっと考えようかな、また来るね」とお帰りになりました。e読書ラボは、電子書籍端末や、電子書籍の販売を目的とした場所ではなく、電子書籍や端末に実際に触れて考えてもらう場所です。その先の判断は、ご自身に委ねられています。来場者の中ではっきりとした答えはまだ見つからないようでしたが、それぞれのメリット、デメリットを考えるお手伝いができ嬉しく思い、e読書ラボとしても大変勉強になりました。

 

◇来場者とのお話から見えた電子ペーパー、液晶端末、それぞれのメリットとデメリット◇

【電子ペーパーのメリット◎】

・光を出さなくても文字を映し出す事ができ、長時間の読書でも目が疲れにくい。

・最近ではバックライトを採用する端末が増え、暗い場所では読めないというデメリットをクリアしている。

・電子書籍ストアへの接続、購入した電子書籍のダウンロードで通信料の負担がない端末もある。

・1万円以下で販売されている事が多く、購入しやすい。

【電子ペーパーのデメリット△】

・各メーカーが専用端末として販売しているので、対応している電子書籍ストアが限られる。

・これまでに利用していた電子書籍ストアと、電子ペーパーの端末で利用できる電子書籍ストアが一致しない場合、読めない電子書籍が発生する。

 

【液晶端末のメリット◎】

・ほとんどの端末が使用しているOSはiOSかAndroidなので、アプリケーションは機種に依存しない。

・多機能なので、電子書籍を読む以外の用途にも利用できる。

【液晶端末のデメリット△】

・光を出すので、読み続けると目が疲れやすい。

・値段が高い。

手に入らない話題の本は、電子書籍のチャンス?

2012/09/18 17:19

e読書ラボは神保町の本や街についてご案内する「本と街の案内所」内に設置されており、スタッフは日々本探しのお手伝いも行っています。本を探している皆様からお聞きするお話は、今後の読書や電子書籍についてもとても勉強になるため、e読書ラボにいる時はできるだけお話をお聞きするようにしています。様々なお話を聞くなか、先週珍しい事が起こりました。

ある男性が、“山本周五郎の「男としての人生」を探しているのですが、神保町の書店でどこかにないでしょうか”とスタッフに質問をしていました。

 

男性が探していた本は

男としての人生 : 山本周五郎のヒーローたち

木村久迩典著

 

スタッフは神保町の古書データベース日本の古本屋、アマゾンや新刊書店のデータベースも使って調べていましたが、どうしても購入できるお店を見つけることができず、神保町で木村久迩典著の書籍をいくつかおいている古書店をご案内していました。

(木村久迩典氏は、山本周五郎の担当記者だったようです。Wikipediaより)

男性が案内所を出られた後、スタッフが“この本を尋ねられるのは、今日で2回目なんです”と教えてくれました。珍しい事もあるなくらいにしか思っていなかったのですが、その日から同じ本を尋ねる人が一日に数人現れ、これはなにかあると、スタッフと調べてみました。

すると、2012年9月8日にNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にて高倉健スペシャルが放送されており、その中で高倉健さんの愛読書として「男としての人生」が紹介されていました。

これで納得!しかしこの本をおいている書店は見つけられないまま… ある男性は、“ありそうな古書店に行ってきたけどね、お店のご主人も今日だけで4〜5回聞かれているらしい。再版をまったほうがいいかもね、と言われたよ”と残念そうでした。

この本をお探しの皆さんは、「読んでみたい!」という気持ちが強いようだったので図書館でも探してみました。ところが、蔵書が確認できた図書館でも既に予約が入っており、1ヶ月くらいは順番が回ってこないような感じでした。

 

こういう時こそ、電子書籍!と思ったのですが、残念ながら電子書籍化はされていませんでした。

本に限らず、テレビなどで紹介されるとお店の棚からその商品が無くなってしまうという事はよくあります。しかし、電子書籍は一度出してしまえば絶版や品切れの心配のない物です。ある本を読んでみたいと思った時、書店になく、図書館も予約がいっぱい、でも電子書籍ならあるとなれば、電子書籍を読んでみるキッカケにもなると思います。なんでもそうですが、新しい事は興味ある所から入るのが一番と思います。こうしたキッカケを逃さないように、要望がでたらすぐに電子書籍で読めるようになってほしいですね。

 

 

購入前のお試しに

2011/09/16 16:00

今日は、Kindleの購入を考えている方が実物を見たいからと、e読書ラボに足を運んで下さいました。 → 続きを読む

勉強会

2011/09/13 20:00

スタッフと勉強会を行いました。スタッフは電子書籍や読書のプロではありませんが、それぞれが今後の読書環境について考えている事が分かり、今後の成長に期待です。